2017年08月23日

第13話「遠距離介護、途中下車の旅」

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両親の介護認定申請から一ヶ月たっても結果の通知が届かない。
考えられるのは、実家で郵便物担当の父ハム夫くん(92歳)が受け取ったということだ。受け取るのは何の問題もないが、父が軽度の認知障害というのが問題だった。郵便物が行方不明になる確率は高い。
よっしゃ、こうなったら第二次遠距離介護ツアーのスタートだ。
まぁ、単に実家に行って家中探しまわるだけなんですがね。
ところで、遠距離介護の一番の問題点は交通費である。
長距離夜行バスがいちばん料金的には安いが疲れる。気軽に飛び乗れることもあり、新幹線の自由席がベストだろう。いろんな購入の方法によって値段のばらつきはあるだろうが、とりあえずオーソドックスに往復キップを買うのが得策だ。
ここで、ふと閃いた!
JRは往復乗車券を利用する場合、片道営業キロが601キロ以上だと往復の運賃がそれぞれ1割引になるだけでなく、有効期間内なら何度でも途中下車できることを。
そうか、べつに急ぐ旅じゃないし実家のあるH県に行く前にどこかで途中下車するのも面白いのではないか、とね。
お気楽遠距離介護、途中下車の旅のはじまりだ。
(つづく)
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2017年08月22日

第12話「遠距離介護は体のためによい」

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突然の遠距離介護生活を一週間経験後、帰宅したのが三週間前。
その後は再び毎日机に向かう生活に戻った。
でもなにかが以前とちがう。
なんだろうと考えてみたら、介護生活開始以前と比べて、ボクの首と目の調子がとてもよいのだ。
首は頸椎症で、机に向かう時は首にシーネという首を支えるスポンジみたいなものを巻いていたし、目はいつもショボショボしていて眼圧も高かった。
それなのに遠距離介護から帰宅後、首はシーネなしで机に向かえるし、眼科の検診では眼圧も下がっていた。
思うに、一週間も全然机に向かわずに過ごしたのは何十年ぶりかもしれない。
親の介護生活に突入したおかげで、息子の健康状態がよくなったのだ。
風が吹けば桶屋が儲かる、ではないが、親がボケたら子どもが元気になった。
いろんな問題に立ち向かうため、なんだか妙にアドレナリンが出ているような気もする。
介護ウツというのがあるそうだが、ボクの場合は介護躁と言えるかもしれない。
とかなんとか、くだらないことを考えていたら、帰宅後一週間で首も目もまた元の状態に戻ってしまった。
それにしても、そろそろ介護認定結果の通知が届くはずなのに、実家に電話しても母チコちゃん(86歳)が言うには届いていないそうだ。そうそう、元々郵便物管理は父ハム夫くん(92歳)がやっていたので、母にきいても仕方ないのだった。
ということは、軽度の認知障害である父が勝手にどこかにしまいこんだか、あるいは捨ててしまった可能性もある。
う〜む、これは郵便物を探しに第二次遠距離介護ツアーに出発せねばならぬのか?
ここんとこ首も目も元の状態に戻って調子が悪いので、自分のリハビリがてら行ってみるかな〜などと、大変な状態で親の介護をしてる人から見たら「ふざけんな〜っ!」と言われそうな考えが脳裏をよぎるのだった。
(つづく)
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2017年08月21日

第11話「セーネンコーケンニンは成年後見人!」

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いきなり銀行のカウンターでセーネンコーケンニンと言われて面食らい、その場ではわかったようなふりをして、帰ってからいろいろ調べてみた。
セーネンコーケンニンは成年後見人だった。
ひらたくいうと、お金の管理が難しくなった人をサポートする制度らしい。
介護関連の本にはサラッとしか触れてないことが多い。というのも、この成年後見人だけのテーマで一冊の本になるくらいなのだ。
そんなわけで成年後見人関連本をいくつか読んでみた。
結論は…とてもじゃないけどこんな面倒なことやりたくない!
なんだかよくわからないけど、家庭裁判所やら法務局やらいろんな役所に行って、いろんな書類をそろえて提出する必要があるらしい。
そのあげく、家庭裁判所が「チミにはこの役目はまかせられないんじゃよ」という決定を出したらそれに従うしかなく、弁護士さんなどがこの役をやることになるらしい。当然、これに対しての報酬も生ずる。
なぜ親族がダメで、他人の弁護士が選ばれるのか?
どうも親族だと資産管理というよりも公私混同で勝手に銀行からお金を引き出したりしてしまうことが往々にしてあり、これは横領になるのだそうだ。
そういえば、親族が使い込みなんてニュースに接したような気もするが、これまで介護なんてものに何の感心もなかったので、スルーしていて記憶に残ってないのだった。
介護で困った時は、地域包括支援センターだ。
介護サービス申請で担当していただいたTさんに電話で「あの〜、セーネンコーケンニンを思案中なんですが…」と相談したら「この辺ではそんな人はほとんどいませんよ。銀行の窓口へ行けばなんとかなりますよ」とのお答えだった。
でも銀行の窓口でセーネンコーケンニンって言われたのに、と思いつつもプロがそういうのだから、実際はなんとかなるのかもしれない。
そういえば「とにかく本人を銀行までお連れくだされば手続きできますよ」と銀行スタッフも言っていたような気がする。
さらに「銀行内まで来れなくても駐車場まででも来ていただければ」とも言っていたような気がする。
ふ〜む、このへんに何かヒントが隠されているかもしれない。
(つづく)
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2017年08月18日

第10話「セーネンコーケンニンとは何だ?」

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金銭管理がうまくできなくなってしまった親のために動き回るのも介護の重要な要素である。
まずは通帳と印鑑を持って、父が年金を受給しているメインバンクのカープ銀行へ行ってみた。
全国的には無名だが、地元では抜群のシェアを誇る銀行だ。関連する野球チームのグッズがいろいろ用意されていて、父も母もそのチームのファンなので永年口座を開いているのだ。
しかし、いくら親でも自分の名義ではない口座を持って銀行に入るのは、ちょっとドキドキする。
店内でキョロキョロしていたら、フロア担当のスタッフがニコニコしながらも鋭い視線で声をかけてくる。たぶんボクがオドオドした態度をとっていたんだろう。
さらに聞かれてもいないのに「あの〜これ私の名義ではなく父の名義の口座で…」とモゴモゴ言ったら、相談カウンターに案内された。
身分証明証の提示を求められ、運転免許証を差し出すと、コピーをとっている。運転免許証で親子関係の証明になるのだろうか。そんなことを思いながら、届出印の照合を依頼すると、どの印鑑も合致しないとのことだった。
じゃあ、この印鑑を新規で登録したいといったら、本人でないとダメだと断られる。
キャッシュカードについてきいたら、発行済みとのことだった。
じゃあ、カード再発行お願いしますというと、これも本人でないとダメとのこと。
本人は自力では手続きができないのだと事情を話したら、こんな答えが返ってきた。
セーネンコーケンニンでしたら、本人でなくとも手続きができます」とね。
なんだそれは?ケンコーセイネンニン?健康な青年のことか?いやそんなわけはないな。じゃあ一体何なんだ?
介護界に足を踏み入れると、さまざまなアイテムが出現してくる。
やっと、カイゴニンテーとか、チイキホーカツシエンセンターとか、言い慣れてきたのに今度はセーネンコーケンニンかよ!
(つづく)
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2017年08月17日

第9話「金銭管理も重要な介護なのだ」

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介護認定の結果が出るまでまだ日にちがあるようなので、第一次介護ツアーの一週間同居介護時のエピソードをひとつ。
いささか耳の遠い両親の朝は大音量のテレビから始まる。
朝にはそぐわないのではないかと思える地元ケーブルテレビのお弔い情報をききながら、朝食にはそぐわない甘い菓子パンを食べつつ母チコちゃん(86歳)がブツブツ言い始めた。
「ここんとこ生活費をもらっていない」と。
母によると、これまでは毎月一定額を父ハム夫くん(92歳)から生活費として支給され、夏と冬には特別期末手当も受け取っていたという。
しかし、数ヶ月前から全然くれないのだそうだ。
そう、第1回で記したように父ハム夫くん(92歳)は、数ヶ月前に貯金通帳をゴミに出してしまうという暴挙に出ていた。この頃から金銭管理ができなくなってしまったのだろう、
いろいろ話をきいてみると、父名義の通帳はあるがキャッシュカードはない。印鑑はいくつかあるがどれが該当するのかはわからないことが判明した。
この世代にありがちだが、銀行との取引などいわゆる公的なことは全て父がやっていたようで、母にきいても詳細は不明である。
母名義の通帳とキャッシュカードもあるのだが、暗証番号もあやふやではっきりしない。
そもそも母は自分自身でキャッシュカードを使ったこともないようだ。
そんな母だから、銀行に行って通帳と印鑑をチェックすることなんて当然できない。
よっしゃ、こういう金銭管理をサポートするのも、介護生活の重要ポイントなのだ、ここはおまかせ!と張り切る息子でした。
いざ、銀行へ!
(つづく)
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