2017年10月27日

第43話「混乱する母」

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遠距離介護の欠点は、近くにいないぶん実際の状況がよくわからないこと。
連日のように事業所や、ご近所や、地域包括センター等から連絡が入るのだが、それらを総合してみると、浮き上がってくるのは、うろたえて混乱する母チコちゃん(86歳)の姿だ。
【玄関の鍵さしっぱなし事件】
訪問した看護師さんが、玄関ドアに鍵がさしっぱなしなのを発見して注意したところ、母チコちゃんは「これは父ハム夫くん(92歳)のしわざじゃ、ハム夫くんはいつも施錠ばかりしてるから」と言ったのだそうだ。確かにハム夫くんは施錠に執着していてすぐに鍵をかけるのだが、それは家の中からのチェーンロックに限ってだから、ほとんど外出しないハム夫くんが玄関ドア外の鍵穴に鍵をさしっぱなしにすることは考えられない。たぶん、母チコちゃんが自分で鍵をさしっぱなしにしていたのを忘れたのだろう。
【買い物カート事件】
近所に住む親戚のS子さんに、母チコちゃんが、買い物カートがなくなったと訴えたそうだ。それもただの紛失ではなく、父ハム夫くんがどこかに捨てたか隠したと言うのだ。そんな大きいものをハム夫くんがどうかするとは考えにくい。これをきいてピーンときたS子さんは、愛車をぶっ飛ばして近所のスーパーに行き、店内に放置してあった買い物カートを発見して持ち帰ってくれたのだった。なんでもかんでも自分の周りの不可解なことをハム夫くんのせいにする母チコちゃんだった。
【父ハム夫くん意識不明事件】
介護事業所からの電話で、父ハム夫くんが意識不明なので今スタッフが家に向かっているとの連絡がはいった。えっ、どーゆーこと?慌てて家に電話したら、すでに到着していた介護事業所スタッフが電話に出た。
スタッフが母チコちゃんにきいたところによると、気付いたら玄関先に座り込んで意識不明だったとのこと。スタッフによると現在は血圧は少し高いものの熱もなくとくに異常はないと報告だった。本当に意識不明だったのか疑問は残る。単に座ってボーッとしていただけなのかも知れない。
とまぁ、お騒がせ続きの母チコちゃんだが、当の本人が全然深刻でないのだけが救いではある。
第44話につづく
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posted by ODA-SAN at 09:00| Comment(0) | 日記
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