2017年11月27日

第55話「道具が使えない父」

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父ハム夫くん(92歳)も母チコちゃん(86歳)も、まだ自力で歩けるし、自力で食べる事もできる。
しかし、この数ヶ月でめっきり道具類が使えなくなってきている。
父ハム夫くん(92歳)はシェーバーがうまく使えない
実家からクルマで1時間くらいの所に住んでいる妹U子が、多機能と正反対の、ただ剃るだけのシェーバーを持ってきてくれた。
スイッチは上下にスライドしてオンオフを切り替えるだけのシンプルなタイプだ。
でも、この上下スライドの動きが父ハム夫くん(92歳)はできないのだ。
どうやら力まかせに押し込んでいるようだ。
父の手の上にボクが手を添えて上下スライド運動をサポートすると、なんとかできるようになった。スイッチがオンになって、とても嬉しそうな表情の父ハム夫くん(92歳)だった。
気持ち良さそうにヒゲを剃る…剃る…剃る…。もうツルツルになっているのにひたすら剃り続ける…。
飽きるまで剃る。なかなか飽きない…。
やがて、剃り終えてスイッチをオフにしようとするが、どうしてもできない。
また父の手の上にボクが手を添えてスライドする動きをサポートする。
ボクが幼児だった頃、オモチャかなにかの操作がうまくできなくて、父がボクの手をとって教えてくれたことがあったような記憶が蘇るのだった。
翌日、またしても同じ事の繰り返し。
ボクが第三次遠距離介護ツアーで滞在中はこれでいいとして、ボクが帰京した後はどうなるか不安がよぎるのだった。
さて、このシェーバー問題の後日談
ボクが第三次遠距離介護ツアーを終えて帰京した後、妹U子が実家に行ってみたら例のシェーバーがどこにも見当たらなかった。
そこまでは、さもありなんといった感じだが、なんと今まで見た事のない新品の高性能シェーバーが箱に入った状態でテーブルの上にあったのだ。しかし高性能ゆえ使い方がわからなかったようでそのままにしてあったそうだ。充電式なので、使う前にそこでギブアップしたようだ。
さらに数日後、妹U子が実家に行ったら、新品の高性能シェーバーの箱だけがテーブルの上にあり本体がどこにも見当たらないのだった。
大探しの末、血圧計の箱の中にむりやり押し込んであったのを発見したとの連絡があった。
現在、実家に、はたして何台のシェーバーがあるのか、次回の第四次遠距離介護ツアーで発掘してみることにしよう。
第56話につづく
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posted by ODA-SAN at 09:00| Comment(0) | 日記
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