2018年04月02日

第79話「ケンベン大作戦」

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てなわけで第四次遠距離介護ツアーで、父ハム夫くん(92歳)と母チコちゃん(86歳)が暮らすH県M市までやってきた。
まずは二人が暮らす実家ではなく、近所に住む親戚のS子さん(75歳)のお宅に伺い、あらかじめ送っておいた着替えが入った荷物を受け取る。
その時にS子さんから衝撃のエピソードをきかされた。
最近、父ハム夫くん(92歳)は失禁することが多くなり、濡れた下着を隠そうとするのだそうだ。先日も、玄関先の植え込みの中にオモラシした下着を丸めて置いていたのを、S子さんが発見して確認したら、ただ汚れただけでなく血がついていたのだとか。
この事をS子さんが母チコちゃん(86歳)に話したら、即座に「お父さんは痔じゃ」と言って、その後はほったらかし状態のまま、今日まで来たということだった。
今回の第四次遠距離介護ツアーの予定には入ってなかったが、翌日に内科まで父ハム夫くん(92歳)を連れて行った。
その結果、出血の原因は痔ではなかった。
しかし、体内からの出血も考えられるので検便してみましょう、というのが医師の見解だった。
便器の上に敷いて排便して、便を採取した後はそのまま流せる検便用具一式を手渡される。
さて、ここからが問題だ。
父ハム夫くん(92歳)が、この検便セットをうまく処理出来るとは思えない。一日中待機しておいてトイレに行きそうになったところをみはからってセットするしかないのか…と悩んでいたが、簡単にこの件は解決した。
父ハム夫くん(92歳)の失禁は、小だけでなく大の場合もある。この日もタイミングよくパンツの中にオモラシしてしまったので、さっそく脱がせて洗う前に便を採取し採便管に入れたのだった。
これで第1回目の検便は成功。
そう、この検便は別の日にもう一度便を採取する必要があるのだ。
ところが、この後なかなか大の方の失禁をしないのだ。
半分あきらめかけたころチャンスはやってきた。
それから数日後、朝目覚めたら、どうも家中がウンチ臭い。ニオイのもとをたどったらトイレだった。トイレなんだから少々におっても不思議はないが、それにしては臭すぎる。
おそるおそるトイレのドアをあけてみた。
便座と便器の間にウンチが大量についている。おそらく父ハム夫くん(92歳)が夜中にトイレに立った時に、失敗してしまったのだろう。
見ると、まだそんなに時間はたってないようで、これなら検便に使えるぞと閃き、あわてて部屋に戻り採取キットを持ってくる。
こうして無事に2回目の便採取も成功した。すぐにこれを持って医院に駆けつけたいところだがトイレをこのままにしておくわけにもいかない。
朝も早よからブラシ片手に便器の便をゴシゴシするのだった。
ちょうど、新企画のダジャレマンガの案を考えている時だったので、「便をゴシゴシするのは弁護士」なんてのを思いつく。後日、この案を編集者との打ち合わせ時に提案したらボツになった。
介護とダジャレは両立しないのであった。
肝心の出血の原因だが、お尻をかきむしってできた傷からのものではないかということで、小さな塗り薬を1本出してもらって一件落着した。
まずは大事にならなくてひと安心。
第80話につづく
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posted by ODA-SAN at 09:00| Comment(0) | 日記
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